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19.09.13

印鑑とITが両立しなくて済む国になるまであと半世紀は欲しい

新IT相のITと印鑑両立発言ですが。
私の中で、印鑑とITのカテゴリが全く異なるので、印鑑=IT後進国の証明とは繋がらなかったりします。

確かに私も「ネームサーバー切り替え申請書類を郵送する」という手間を忌々しく思っていますし、FAXでのやり取りを少し面倒だと感じてはいます。
確定申告から会員登録まで、web上で完結できるものは全てweb上でしたいです。

しかし生活していく上で、そうはいかないジャンルの書類もあると思うのです。
例えば戸籍謄本や登記事項証明書など、個人や法人の存在意義に関わってくる書類。
不正にコピーされたら間違いなく居場所を奪われる、核の部分です。
(webサイトも当てはまるといえば当てはまりますが、被害後の対策も基本的には可能であるwebサイトと、あらゆる対策のコストが高すぎて泣き寝入りするしかない戸籍などとは、笑えない度合いがかなり違いそうです…)

IT技術の進歩は、画像処理ソフトなどを利用した捏造を可能とする技術の進歩と、完全とまでは言いませんが大部分で比例しています。
Windowsの普及と共にコンピューターウィルスが増加したように。
オンラインバンキングやECサイトの普及と共にフィッシング詐欺が増加したように。
Google アナリティクスの普及と共にリファラーSPAMが増加したように…!
一時期の流行から文化へと発展し更には生活の一部とまでなる流れの中には、どうしても悪巧みをする人の存在が付いて回るものです。
先回りで対策できれば良いのですが、残念ながら後手に回る一方でしかない国内IT事情。
官公庁サイトがサイバー攻撃に為す術もない現状も痛いですが、更にニュースで全世界に喧伝してしまっているという事実は更に大打撃です。
IT先進国にうじゃうじゃ湧いている悪質ハッカーに、面白い攻撃先があると吹聴している訳ですから。

そんな事情の明確な解決法が見つからない内から、ハンコレスだのデジタル文書だのを推し進めるのはあまりにも危険だと感じます。
少なくとも今の日本で戸籍謄本などの書類までデジタル化されるのは嫌ですし、デジタル申請するにはやはり印鑑が必要です。
サインだけなら偽造可能ですし。

印鑑

あと、パソコンって高いんですよ。
スマートフォンは、人口の大部分を占める年齢層にとって、敷居が高いんですよ。
デジタルでのみ受付となってしまうことで必要な時に必要な書類を受け取れない人が出てくるのは、最も避けるべき事態だと思うのです。

なのでせめて「印鑑はあってもなくてもいいよ」くらいに留めておいてほしいな、と田んぼの真ん中から祈らずにいられません。
印鑑を土産物扱いする声も散見されますが、印鑑1つの中には、他には模倣不可能な技術が複雑に入り組んでいるのですから。

【ハートブレーン】https://heartbrain.net
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